平成26年4月3日 北海道新聞より

ストーカー・DV凶悪事件防げ、北海道警に専従チーム

ストーカーやドメスティックバイオレンス(DV)の対策を強化するため、道警は2日、生活安全、刑事両部の捜査員による専従チーム「人身安全対策室」を新設した。被害者保護を最優先に、危険な場合は積極的に加害者を逮捕、凶悪事件への発展を未然に防ぐ。

 生活安全部生活安全企画課の31人と、凶悪犯罪の捜査に精通した刑事部捜査1課の3人の計34人体制。相談の初期段階から捜査1課が関与し、危険性が高いと判断した場合、警告などストーカー規制法に基づく行政処分を経ずに加害者を積極的に摘発し、被害者と接触できないようにする。

 相談を受ける各警察署では、生活安全、刑事両部門の捜査員が一緒に話を聞き、同対策室に報告。同対策室は対応方針を判断、指導し、必要に応じて支援係の捜査員を署に派遣する。

 昨年1年間に道警が把握したストーカー被害は1018件(28・2%増)、DVは1635件(32・6%増)でいずれも過去最多。初代室長となった長船祐子警視(57)は「被害者の安全を確保するためしっかり務めたい。最悪の事態になる前に早めに相談してほしい」と話している。