離婚協議書を作成するタイミングとして考えられるのは、
① 離婚届出の前
② 離婚届出の後
のどちらかです。
離婚の相談者には、手続きの確実性と安全性から①の「離婚届出の前」に作成することを強く勧めていますが、離婚後も夫婦が合意・協力できるのであれば、②の「離婚届出の後」に作成することでも構いません。
当然、離婚届出の前又は後とでは、離婚協議書に盛り込む内容や表現も異なってきますので、本やインターネットを参考に離婚協議書を作成しよう考えている方は、注意が必要です。
どちらのタイミングで署名することになっても、その時点での『戸籍上の氏』(姓、名字)で署名をすることになります。
①「離婚届出の前」に離婚協議書を作成するのであれば、この時点ではまだ夫とは結婚している状態ですので、妻が署名で使う姓(名字)は結婚時の姓です。つまり、妻は夫と同じ姓で署名します。
もし、妻が離婚後は旧姓に戻る予定でいても、署名は結婚時の姓で行います。
②「離婚届出の後」に離婚協議書を作成するのであれば、妻が離婚後に旧姓に戻っていれば旧姓で署名することになりますし、妻が離婚後も結婚時の姓を使い続けていれば、その姓で署名します。
②の後段のケースでは、離婚した夫と見た目は同じ姓ですが、前夫とは戸籍は異なっていますので、全く別の世帯です。
通常、離婚協議書に署名した横に押印をします。
①と②の後段のケースでは夫(又は前夫)と同じ姓になりますが、トラブルを避けるためにも印鑑はそれぞれが用意して夫婦別のものを使用するようにしてください。